介護食の種類と大切さを理解して食事介助を行おう

介護をする時は食事にも気を配らなければなりません。健康で元気な人と同じ食事ではなく、「介護食」を用意しなければなりません。介護食というのは、元気な人が毎日食べている普通の食事を、要介護となっている人でも食べられるようにひと手間加えたものです。介護では食事はとても大事なものですから、介護食とはどんなものか基本的なことを理解し、食事介助を行うようにしましょう。では、なぜ介護食が必要となるのでしょう。

理由は3つあります。1つ目は食事の楽しさを感じるため、2つ目は栄養をつけるため、そして3つ目は低栄養素な状態にならないようにするためです。介護食には様々な種類があります。小さく刻んで食べやすくしたきざみ食、噛みやすさや飲み込みやすさを重視してできるだけ軟らかくしたソフト食、ミキサーにかけてポタージュ状にしたミキサー食、嚥下しやすさを重視した嚥下食、そして固形物を完全に取り除いた流動食があります。

それぞれに特徴があるため、誰がどのタイプの介護食に向いているかを正しく見極め、食事介助しなければなりません。必要な栄養を摂取してもらうのはもちろん、食事を楽しみにしてもらえるよう利用者に合わせた介護食を与えるようにしたいものです。介護食というと流動食を思い浮かべがちですが、流動食は食事というよりも栄養摂取が主な目的の食事で、「食べる楽しみ」を得るには向きませんし、飲み込みにくく、通常の食事だとむせてしまう人にきざみ食は向きません。高齢者の状態に合わせた食事で食事介助することが大切です。